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2023年6月14日 (水)

avenir’e(アヴェニール)『大人の付き合い』/『紙風船』 稽古場レポートその2

本日は通し稽古中心。
前回稽古以降、両作品共に「劇的」な瞬間がテーマになっている。

すでに役に必要な「価値観」や「目的」は皆が持ち得ているので、それを日常の範囲内、自分がコントロールできる範囲内で収めなくてもいいんだということ、結果として日常の枠を超えて溢れてしまってもいいんだという事をシェアした上で通しに向かう。


結果、多くの挑戦がある良い通しだった。

『大人の付き合い』では二人が恐れずに目の前の反応で動くということを積極的に起こしていたことで見えた面白さと課題が明確になった。

二人が丁寧に相手を感じ合いその場に存在しているということの安定感は確実に頼りにしていいものだし、より役が育つためのすべての要素は俳優の中にあることもわかったし、言葉にもきちんと「意味」が通っている。

だからこそ相手の言葉によって何が引き起こされるのか明確にすべき点がはっきりした。 例えば「子供」という言葉に背筋がヒヤッとさせられるとか、どうしたって引き起こされてしまう反応を増やしていくことが、「劇的」を起こすための鍵になるだろう。 『紙風船』では前半の嚙み合わなさはあったものの、課題であった「劇的」さが立ち上がる 瞬間を見せてくれた。噛み合わなさに関しては俳優とのフィードバックで見ていた感覚とほぼ同じ感触だったようなので全く問題なし。

むしろ起きてしまった「劇的」さが素晴らしかった。妻に本音を語りながらそれによって感じるふがいなさに涙してしまい、妻の側から夫の手を取るという今までになかったことが起きた。

確実によりふり幅の大きい『紙風船』になるであろうことが感じられた瞬間だった。


通し前にシェアしたこと。「人の価値観が変わる瞬間」にあるドラマ、それが日常でなかな か見ることのない「劇的」さを放つことを恐れないこと。なぜならこれは演劇なのだから。 今日起きたことは間違いなく「劇的」だし、演劇だった。

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