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2020年10月 8日 (木)

ことのはbox「班女」稽古場レポート04

本日の稽古も小返しから。 日々細かい調整と修正を重ねてゆく。
突然ではあるが、酒井演出の現場では「美しい」「美しくない」というワードが頻繁に舞う。 立ち位置、距離感、出で立ちに立ち振る舞い、発する言葉とその音、そして役の内面に至る まで、「美しいかどうか」というのは彼女にとって作品を測る一つの大きな指標であると思 う。 この彼女の言うところの「美しさ」はもちろん、均整がとれていたり、いわゆる通常の視覚 的あるいは聴覚的な「美的感覚」に訴えかけるものは勿論ではあるが、その真髄はより感覚 的、本能的部分に訴えかける「美しさ」にあるように思っている。 もちろん、それは決して必要以上に抽象的なものではなく具体的であり、かつ明確に伝える もの、明確に人の心に刺さるものをして「美しいもの」としていると感じている。
ここまでの稽古で演者たちも酒井の意図する「美しさ」に触れてきたが、ここへきてそれが 演者たちにも染みついてきているように感じていている。 演出酒井の発する「美しくない」に対して対応する役者を見ていると、演出と役者が互いに 信頼し、お互いに「創作」をしていると強く思えるのだ。 昨今の小劇場界隈ではやはりこういった現場はやはり希少だと思うし、大変貴重な体験で あろう。 これもやはり、前日にも触れた"コンクール"という形態が持つ特異性が影響していたりす るのだろういが、やはり演劇というものはこう創っていきたいと思わせる作品づくりを演 出・酒井はしてくれる。
自分自身も一演出家として、見習いたい反面、彼女とは違った自分にしか出来ないアプロ ーチで人の心を掴んでやりたいと強く思ってしまう。
後半の稽古では今日も通しを行った。 今日もやはり「今日の通し」ではあったのだが、皆、そろそろ無意識に疲れが溜まっていた のか、少し力が入っていたのか、細かいミスの目立つ通しであった。 そしてそれらも小返しでは出来ていた部分ではあるので、役者のメンタルや集中力の因る 部分が大きいか。 小返しで出来ていたことが、全体の流れの中で出来なくなることは非常に残念としか言い ようがないので、演者たちにはここをなんとか踏みとどまってもらいたい。 今日の通しで一番良かったことは美術の仕掛けが今までで一番上手く行ったこと。 これは、この酒井演出の「斑女」において重要な部分であるので少し安心できる要素だ。

これについてはまた後日詳しくメンションしたいと思う。


演出助手 岡崎 良彦

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