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2020年3月27日 (金)

ことのはbox 稽古場レポート11

今日は通しをするか悩んだが小返しに時間を割くことにした。
明日からは最終日まで通しをやるので最後の小返しだ。

と、その前に私が仕切ってリラックスとストレッチの時間を取った。
根を詰めるのも大事だが、稽古が佳境となるこの時期にこういうゆったりとした時間を敢えて「全体で」持つことにはとても意義があると思っている。
簡単なストレッチから、コンタプロビゼーション(モダン・コンテンポラリーダンスにおいて他者と身体を触れ合うことで即興で創作していくダンス)の基礎を用いてリラックスを図る。
この他者に触れる、他者の体温を感じる、というのは座組みとして心の距離を寄せるには非常に手っ取り早い。
稽古初期にするのは(特に日本人には)抵抗があるだろうから敢えてこの時期にやってみることで再度お互いを肌で感じ合うことには意味があると思っている。
他人に触れた状態でリラックスする、というのは実は普通の人間の感覚ではとても難易度の高いことで、それができる状態というのはお互いの信頼などがないと出来ないのだ。
本当はもう少し時間を割いてやりたかったがそうもいかないので、みんなの表情が柔らかくなったことを確認して切り上げ、稽古に入っていく。

気になる部分、刷新した部分などを中心にやっていくのだが、この固定稽古場に入ってから、役者から稽古内外問わず声をかけられることがグッと増えた。
「もっとこうしてみたい」だとか「こうしてみるのはどうだろう」だとか。
演出をやっていて嬉しい瞬間だ。
私は役者自身から、役者同士のやり取りから生まれてくるものは、作品の調和を乱さない限り取り入れてやりたいなと思うし、役者のやりたいこともその制約の中で可能な限り叶えてやりたいと思っている。
そのために頭を抱えてる時が実はとても楽しい。

また声をかけてこそこないものの返すたびに何か新しいことを表現しようとしてくれる役者もいる。
実は先日小返しのときにその役者達には「もっと自由になっていいよ」と言ったのだ。
もちろん、その自由が作品という額縁に収まるように手綱は私が引いてやらねばならないのだが、こんな一言でそうも変わってくれるのだから役者というのは見ていて飽きない。
個々の役者によって何がきっかけになるかわからないので役者にかける言葉選びなどももっと引き出しを持たねばならないな、と逆に勉強させられる。

そんなこんなであっという間に時間は流れる。今日の稽古も終了だ。
10分15分ほどだが退室まで時間があったのだが役者通しが話し合いや確認をしている。みんな前を向き続けていてくれていることがとても嬉しい。

残り3回の通し、観に来てくださるお客様のために、精一杯努めていきたい。

葉チーム演出 岡崎良彦

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