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2019年1月11日 (金)

捏造タイムスリップ 稽古場レポート06

脚本家の水谷です。
集中稽古も6日目。いよいよ終盤です。
まず午前中は、シーンの抜き稽古ということで指定されたシーンの役者だけを呼んでひたすら稽古。
今日、演出家の中原さんが言っていたのは、舞台上で感情を作らないというもの。
例えばあるシーンがうまくいかない時、
「ここは相手のことを好きにならなきゃ」「ここは相手と信頼関係が出ていなきゃ」
と考えても、お客さんには伝わりません。
お客さんには、役者の行動と態度(アティテュード)によってのみ、その役の心理状態や関係性が伝わります。
行動とはどのようなセリフと言い、どのように動くのか、ということですが、
態度(アティテュード)とは、目の前の相手に対する状態、振る舞いのこと。
好きな相手なら前傾姿勢になるし、苦手な人なら体を仰け反る、というように
人は相手によって態度(アティテュード)を変えています。
ただしこれは舞台の上で意識するものではありません。
他の役との関係性をあらかじめ作り、無意識レベルでなじませておくものです。
では、例えば相手のことを好きじゃないと成り立たない場面でその感情が生まれなかった時、
役者はどうすれば良いのでしょうか?
中原さんは「真摯にセリフと向き合うことが大事」と言います。
与えられたセリフを使い、目の前の人にちゃんと言葉を伝えようとすると、
自然とそのセリフに込められている感情が自分の中で沸き起こってくる。
ダメなのは「好きにならきゃ」と無理やり感情を作ろうとしたり、「あぁ、好きな気持ちが出て来ない。ダメだ」と諦めてしまうこと。
舞台は一度始まったらもう戻ることはできない。そしてそのシーンで必要な気持ちが湧いて来なかったと言う事実も消えません。
役者にできることは、それでも与えられたセリフと向き合い、それをただ誠実に伝えようとすること。
そのことによってのみ役者は、そのシーンに必要な自分の気持ちへと自然になることができます。
長いと思っていた集中稽古も明日が最終日。
また通し稽古があります。どのような仕上がりになるか楽しみです。

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