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2017年9月

2017年9月28日 (木)

C7「Mermaid-drop(rep)」稽古場レポート04

全稽古最終日
稽古内容
○ダンス場当たり
○ラストシーンミザンス変更
○見え方の調整
○衣装作り
本日の稽古は立て込みにより見栄えが変わった部分のダンスやミザンスの調整を行いました。
立て込みや美術が加わると、見え方も色々と変わり、そして、欲が出てくるものだなぁと本当に感じるものでした。
最後の通し稽古もしました。
衣装も付き、華やかなシーンにはよりいっそうの輝きが、静かなシーンはよりいっそうの張り詰めた空気が訪れ、素晴らしい通し稽古になったと思います。
ラストシーンにおいては、すべてのミザンスを変えることになりましたが、全員が落とし込めていたこと、本番を想定してしっかりと動くことができ、より感動するシーンになったと思います。
ここまで、色々なことがありました。
時に泣き、時にお腹を抱えて笑い、それはまるで海に翻弄されるような日々でした。
明日はいよいよ劇場入りです。
ここまで積み上げられたのも、皆様のご協力あってと感謝ばかりです。
素敵な舞台を作ります。
Performing unit colors7~C7
祐妃美也

2017年9月26日 (火)

C7「Mermaid-drop(rep)」稽古場レポート03

本日の稽古
立て込み
音響さんのための通し
ダンスリハ
本人たちでの反省など
中割幕作成
衣装作成
本日の稽古は12時からの通しから始まりました。
全員が連日の稽古を乗り越え、疲れがたまっているところからではあるため、この演技は中日に出るのだろうと再認識した内容になったかと思います。
本日残った課題としては、
・出だしのテンションの上げ方
・途中の集中力の保ち方
・疲れているときの体の使い方
となりました。
やはり劇場のような稽古場は、自身の稽古場でのあり方が変わるなと感じました。
ダンスリハは鏡がないところでいかに他のキャストとの距離感を掴むかということを重点的に行いました。
身長や身幅によって踊り方が変わってしまうのは仕方ないとしても、群舞は慣れだということを痛感。
劇場に入る前の稽古としては有意義な時間でした。
また、ダンスリハ中には芝居を中心に行うキャストで集まり、本日の通しの反省点や改善点、気になる部分潰しの指示を出し、様々な考えを聞くことができました。
それぞれが各々の芝居を観、個々の反省を出し、改善をする。
小屋入り前に素敵な座組が上がってきたと自負しております。
今日は早めに全員をあげ、演出部では今回使う中割幕を作成。
やはり、広いスペースでの幕作成はそれはそれは作業がサクサク進み、広い場所が使えることがこんなに素晴らしいことなのか!と、固定稽古場のありがたみを感じております。
明日は小屋入り前日!
稽古最終日!
今日の疲れを吹き飛ばし、明日も、瞬間をしっかりと一つずつ丁寧に、大切に、積み重ねていこうと思います。
Image2
Image4
Performing unit colors7~C7
仲宮ゆうき

2017年9月21日 (木)

C7「Mermaid-drop(rep)」稽古場レポート02

本日の稽古は立て込み稽古2日目でした!
私たちC7は一度劇場として使用させていただいたことがあったのもあり、集合後1時間のアップ時間は、さながら舞台本番日の朝のような錯覚を覚えました。
今回の座組は本当にみんな仲良しで、そして、真摯に稽古に向き合う面々です。
各々いろんな現場を踏んできたメンツですので、アップから互いを刺激するものとなりつつあることに気づかされます。
本日最初にお話するものは少し、昨日の想像力のお話の続きのようなものになります。
稽古場って、大体白い壁のスタジオがおおいと思っていまして、劇場の壁の黒さ、立て込んだおかげで見えてくるものってたくさんあるなと思っております。
例えば、サブテレニアンでの稽古のおかげで新たに付いた動きが沢山あります。
この二日で、台本まるっと1冊分をじっくり時間をかけてみていきました。
まずは、
なんとなくセリフを喋る(私はこれを「セリフを覚えた!という発表をしている」と表現します)役者に対し、動きとの連動・反応するキーワードや行動を丁寧に整理する作業をしました。
自分でいっぱいいっぱいな人を、その場にいるみんなが自然にサポート、アドバイスする姿が全体に増えてきたのは、いつもの稽古場とは明らかに違う場所で、気持ち新たに行う稽古だからこそ、と、感じました。
ダンスに関しては、幕の干渉を気にしつつ場当たりをする時間をとりました。
画像4
小屋入りまで、後1週間、ここでの稽古を踏まえ、色々と微調整を行い、また来週、小屋入り前にもう一度こちらを使わせていただこうと思います。
Performing unit colors7~C7
祐妃美也

2017年9月19日 (火)

C7「Mermaid-drop(rep)」稽古場レポート01

本日は今回お借りした目的とそのことに関する演出家の見解をお送りします。
当団体は脚本家がおりますので、構成&演出家である私の言葉のチョイスや表現の拙さがあった場合はお許しくださいね…。。
小屋入り1週間前の今、劇場としても使えるサブテレニアンを選んだ理由と、その経緯、です。
当初の具体的な目的は、
・台組みの高さ確認
・幕があることがどの位不安かの確認
・目線の向け方
・ダンスシーンの実寸稽古
でした。
今回の目的として提示したものは、全て想像力があれば賄えることであると私は考えます。
今日は想像力の話をしようと思います。
例えば、ですが、今回私たちの公演は人魚が題材となっており、海の中の表現(その海の色、温度、透明度、例えば何m先にどんなものがあるのか)は、全員が全て同じ認識を同じだけ注目して持ち演じることは、まずない場合がほとんどです。
それは、日常においても個々に注目する項目が違う(いわゆる五感の感じ方)ことが挙げられます。
歌をリズムで好きになる人、歌詞で好きになる人がいる。
というのが具体例かと思います。
また、単純に、劇場と同じ寸法だと袖幕からセンターまでの歩数、階段や段組の高さ故の昇降における体重移動の仕方、劇場を想定しての稽古を行うことができます。
今回、総勢18名で作品を紡ぎます。
本日の実寸&立て込み稽古では想像力の欠如により幕に突っ込む者、デハケ部分を間違える者、ダンスシーンにおいては鏡がないゆえの何もない空間を捉え困惑した目線の違和感(本人たちはやっているつもりでも、お客様に刺さらない目の力では表現者としては未熟)などが顕著に表れました。
舞台上でどんな景色を見ているのかを想像できないパフォーマーがお客様にそのお話の風景を観せることなどできません。
本日、ダンスシーンにおいてはシビアにシーンオーディションも行いましたが、髪の毛の先まで表現の一部として使えているかを見てそのシーン出演者を決定しました。
一言に表現などと偉そうなことを言っているとは思うのですが、私の演出におけるこだわりはここでの稽古により再度確認することができました。
明日は今日より詰めた稽古!
本日すり合わせた演出と各々のシーンが、化学反応によってより良い表現になりますよう。
また明日も稽古場レポートさせていただきます!
Performing unit colors7~C7
演出家 仲宮ゆうき(祐妃美也)

2017年9月14日 (木)

Ammo「光、さえも」稽古場レポート07

いよいよスタジオ稽古も最終日となる。13:00稽古開始。組み直したラストシーンの当たりから。
読み合わせからスタートして、解釈、立ち稽古まで。
小劇場であると、主宰=作家=演出家と一人の人間の中で役割が変化していき、そして重なりがちである。完全にいずれかの役割を抜くことはとても難しいが、やはり順序としては主宰>作家>演出家となるべきであろうと思う。今回のラストシーンもそれを主眼に、当初やりたかったこと、作劇の可能性と考えて演出家的な観点から決定した。
作劇の観点からある要素を放棄することは痛みを伴う。が、演劇で表現できる深さは本来とても深遠なれど、メディアとしてたくさんのこと情報量を載せるには向いていない。断腸の思いである。
15:00 2倍速回し。これが最後だと思うと感慨深い。
16:00 台本変更点と場面転換の確認。
16:30 最後の通し稽古。最後だと思ってもチャレンジをやめないこと。その場で起こったことを大切にすることを念押しして、通し。
会議シーンはブレスがいつもより強く響いてしまい、流れが一度断ち切られてしまうことがあった。しかし、それは会議劇の中で多くの部分を俳優性に任せている以上、そしてそれが流れを生んでいる以上しょうがないことでもある。拾えた言葉、拾えなかった言葉、拾え過ぎていた言葉について再度整理。
19:00 ダメだし
21:00 搬出終了
すべての稽古が終了。サブテレニアンを掃除して退出。今回もいろいろなことがあった。私たちが美について必死に考えたことが伝わればいいと思う。

2017年9月12日 (火)

Ammo「光、さえも」稽古場レポート06

もはや、この時期になるとひたすらやるだけなので、中々書くことが少なくなってくる。
13:00からダニー・メアリーのシーンを抜き稽古。
メアリー役の俳優がだいぶ煮詰まっていたので、超目的の確認とディスカッションをする。往々にしてあることだが、作中の時間軸では彼らの帰結が描かれない時に、超目的が曖昧になりがちである。例えば、「ローマに行く」ことが目的として、しかし作中では「成田までしか到達しない」場合、「ローマに行く」という「作中で達成できないこと」を目的としてしまい、結果的にアクトまであいまいになってしまいがちである。
例えば、「成田に行くために彼を説得する」など具体的かつ達成可能な目的を設定することがなにより重要である。具体的には「兄に理解をしてもらう」という目的をきちんと設定することができた。抜き稽古では比較的いい結果が出る。
15:00からフィル・マルセルのシーンを抜き稽古。
こちらは、超目的以前の問題で、脚本の帰結についてディスカッション。二人とも劇団員なので、描きたいことと描けることについても正直に話す。17:30からの通し稽古に備えて俳優も稽古場に到着しているので、最終的にほぼ全員の俳優がそろってディスカッションとなった。
17:30から通し稽古。
その前に記録映像、制作、音響と音響オペレーター、照明が到着。結果的にずらりとスタッフが並ぶことに。試しに音響が音だしをしてくれたので、それとシーンの相性を中心に見ていく。
音の質には問題がないが、入れる場所を相談。また、先ほど抜き稽古したシーンを確認するが、こちらはまだ改善の余地がある。
22:00稽古終了。

Ammo「光、さえも」稽古場レポート05

12:30 稽古場あけで稽古開始
演出家が15:00着のため、それまで振付家とダンス・ムーヴィングのシーンのメンテナンスをしてもらう。主な変更点は二つ。
ひとつは、「音がなりパキっとダンスに入る」のか、「ブレスなどを多く入れ、ダンスシーンとダイアログの境目をあいまいにする」のかを確認し、後者に設定。キッカケの音がなりだしても芝居を続ける俳優とそうでない俳優の差をつける。また、一度入った時は、ダンスに必死にならず、演技をしながらダンスをする、ことを徹底させる。
15:00に演出家着。
会議シーンと中心に当たる。反応が遅い、となんども同じ駄目出しが続く。ただ単純にテキストの間を詰めればいい、というだけでなく言葉に鋭敏になる。自分にひっかかる言葉、反応できる言葉、逆に理解できない、反応が遅い言葉を区分けしていく。現状としては反応が遅い言葉はきちんと反応ができているが、早い方にはまだまだ遅い。
17:00 食事休憩
18:00 セリフ2倍速回し
19:00 通し稽古
衣装の問題についても指摘。舞台美術との兼ね合いを考え、一部変更。
通し稽古については、会議シーンを詰めていった結果、2対2のダイアローグが一番大切という結論にたどり着く。明日はそのシーンを抜き稽古する予定。
ドラマターグからフィードバックが到着。エンディングを書き換える用意をする。

2017年9月10日 (日)

Ammo「光、さえも」稽古場レポート04

本日午後13:00より開始。
13:00舞台美術来訪。本番用の机と椅子が届く。稽古場で組み立て、舞台監督来訪。
仕掛けの確認をしたところ、うまく機能しないため、順次の策を考える。
舞台美術が稽古場に来たため、ダンスなど動きの大きいところを中心に確認。
結果、ダンスなどに対して問題はなかったものの、衣装との相性が悪く、こすって衣装が傷ついてしまったり、俳優の動きを制限してしまうので衣装、美術ともに修正を依頼。
14:00から会議のシーンを中心に当たる。モメンタムがどこにあるのか探りながら、難解な台詞を一つずつ潰していく。このタイミングでドラマターグ来訪。通し稽古に向けてあたりをつけていく。
食休後、台詞2倍回し。とにかく読み癖をなくす。毎回同じように出る、用意された音には何の魅力も感じない。
通し稽古3回目。流れにはだいぶ慣れてきたので、大きく踏み出すこと、また全く真逆にきちんと台詞に乗ることを意識して通しを始める。流れはよくなってきたが、その反面
終了後、ドラマターグと長い会議。演劇的なブラッシュアップを進める。主催公演の時は特に思い入れが強くなってしまうので、どうしてもこだわりが強くなってしまう。演劇的な情景、情緒、流れよりも自分が作劇に選んだ動機を優先してしてしまいがちになる。そして往々にしてそれはエゴイズムな台詞によって代弁されてしまう。小劇団にありがちな、主宰、作家、演出のどの自分に今権限があるのかを良く精査して、その場の好悪ではなくより演劇的な生き方を模索することを明日からの稽古で推し進める必要がある。

2017年9月 9日 (土)

Ammo「光、さえも」稽古場レポート03

本日は午後より開始。公演内で行われる「劇団員披露リーディング」のゲスト、芝原弘(黒色綺譚カナリア派/コマイぬ)氏が来訪。南の新作「わたしのイスラム」の稽古から始まった。
最初は読み稽古を行いながら戯曲のブラッシュアップを行う。
イスラムに改宗する総合職の女性が主人公。イスラムの日常感を詰める。
「インシャアッラー」といったアラビア語の発語もきちんと精査する。ゲストのシーンを中心にあたって終了。
本稽古は15:00開始。
シーン返し、主に会議シーンを序盤から当たる。
反応を
①呼吸
②動き
③発声
の三種類と仮定して、①>②>③の順番にリアクションをより増やしていく。
②と③は「小さな」「大きな」のパターンも含め計5パターンを提示し、より生き生きとしたリアクションから会議の「うねり」を演出していく。
細かい言い回しもチェック。「では」と「じゃあ」という二つの言葉が似たような意味を持っていたとしても、それを選び取る役の身体は大きく異なっている。
食事休憩後、制作、衣装が来訪。
2回目の台詞2倍回し。台詞が入っているのを確認しながら、毎回同じ準備をすることを拒否していく。
その後、すぐに通し稽古。スタジオに入って少しずつ熟成されていく空気を感じつつも、安寧しないように、もっとエゴをむき出しにして臨みたい。
予定をオーバーしてフィードバックの終了は22:30。片付けをして23:00退館。

2017年9月 8日 (金)

Ammo「光、さえも」稽古場レポート02

今日の稽古は音響・照明・舞台監督・美術の各セクションが稽古場に参加し、スタッフの見せの荒通しとなる。
実際初めての荒通しなのでひとつひとつのシーンを丁寧に。ダイナミズムに流されず、感情と身体の状態をきちんと把握しながらやることを求める。
「美を語る会話劇」の特性上、非常に難しい言葉をロジカルに展開することが求められる。「だいたい」で台詞を言わないよう、接続詞や語尾も詳細にチェックする。
初通し1時間52分。1時間45分程度まで行けそうではある。
その後は抜き稽古。2人×2人のダイアローグを中心に。会議劇に関わらないシーンのため、会議のどのシーンを象徴するのか読解を進め、実践していく。
食事休憩あけにドラマターグが稽古場に参加。
演出により深みのあるチェンジとダイナミズムをもたらす解釈を提供してくれる。残った俳優は大いに実になったように思う。

Ammo「光、さえも」稽古場レポート01

本日から毎度お馴染みサブテレニアンさんにてスタジオ稽古が開始となる。
場ミリという本番同様の印が稽古場にマーキングされ、立ち稽古から。
Ammoは前半、中盤、後半のパートに分けての通し稽古。その後、明日の全通し稽古に向けて場面あたりの稽古でシーンを煮詰めて。
休憩(会議劇なので)のシーンから稽古開始。ダンスシーンのポジション、動線の整理。
続いて2人×2人のダイアログ。1920年代(ちょうどグレートギャッツビーのころくらい、ジャズエイジとも呼ばれる)が舞台なので時代考証を絶やさず。
身体が現代に寄りすぎない。しかし、日本人の身体を拒否しない。ノイズのとしての身体は個性。続いて2倍速での台詞回し。できるだけ感情を抜いて、セリフだけが流れるように留意して。
最後に後半通し。独立したシーンを紡いでいく。後半通しであるべき身体の状態を見極めて、前半部分での居方を模索する。

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