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2017年7月

2017年7月24日 (月)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート07

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古7日目。最終日。
15時から通し。
今回の作品はとある三姉妹とそれにまつわる話で全4話で構成されているのだが、それぞれがとあるテーマに沿って作られていて、
どこまでそれが表されているか、全体として流れているかを最終確認した。
1話は、今までもそつなくこなせていたところで、役者がもう少しエッセンスを加えた結果、一気に観ている人達を笑わせ、
結果全体のテンションも上がったように見えた。
昨日うまくいかなかった静から動へと転換する流れも、役者がうまく繋ぐことができた。
1話は三人から構成されているのだが、静かに流れていくシーンでも思わずクスクスと笑える小ネタが満載になり、でも、それが嫌らしくなく自然に展開されている。
消えものが出たり、動き回る役者がいるのだが、かなり計算して緻密に繰り返しやって来た成果が確実に出ているように見えた。
昨日うまくいかなかった1話から2話への転換も事前に確認がなされた為、スムーズに出来た。
2場は5人で構成されていて、当初よりもそれぞれの上下関係というか社会においての位置付けをより鮮明にしたことにより、分かりやすくキャラクターもたっていた。
とある役者が割と話をまわす役割をになっているシーンで初めて一瞬台詞がわからなくなるトラブルがおこった。
が、掛け合いになっている役者と互いに無駄に足すアドリブまでにはならない自然な感じで切り抜け、
それを受けていた周りの役者もうまく対応。
結果、ミスはミスだが、大きなトラブルまではいかないようにうまく対処でき、こちらのチームも役者同士が互いに信じあえて新鮮な意識の掛け合いの発見に繋がった。
3話は3人での構成。
全て違う感じの話にはなっているのだが、
特に2話から3話への変化が一番大きいのではないかと思われる。
昨日このシーンに出ている役者が芝居中に次の転換用意のために他の役者が移動待機することに関して、気を付けなければ集中が切れてしまう話をしていて、
それを全員がしっかり覚えていて、ギリギリまで移動を控える。
昨日、演出から「ここは本気でその動きだけになってしまうと、観ているお客様が自分が反応を出していいか戸惑ってしまうので、心の中はそれでよいが外に見える画としては交ざっている方が結果どちらにも取れて笑えるし、思わず同情してして泣ける人もいるのではないだろうか」というアドバイスがあり、
見事に芝居のやり方をかえていた。
結果、やはり演出が狙っているように、グンと素直に
観ている側の心が動いたような気がする。
よい芝居をするためにそれぞれが譲り合い、また、気になることははっきり言える座組になっているのがとてもよい。
4話は3姉妹プラス新たな登場人物の4人構成。
最後に登場する人物の演出プランというか、アプローチを台本をもらった段階と随分変化させてきた。
結果的に同じ事を言っていても、男性演出家と女性キャストだからなのか、受け取りかたが違っていたり、
求めるところが違うのだけど違う解釈になってしまったりして、
随分、途中うまくつかめずに(言われている事はわかっても、それは女性とすると違う感覚であり、やっていいのか戸惑ったりやっても腑に落ちない等)混乱していたようだったが、
ここ1日2日でスッと通ったようで、やり易く見えた。また、本人もこちらの方向性ならこの遊びが出来る・・・等、開けたらしい。
方向性が定まったお陰で受け手がよりビビットな反応が出来るようになっていた。
こちらのチームに関しては、グッと芝居のメリハリがついたことにより、
演出がさらに完成度をあげるために去り際の速度や言葉の圧、方向性についてもチェックが出た。
本日のタイムは102分
明日からいよいよ小屋入り。
それぞれが稽古場で作り上げた会話の密度、息づかい、リアリティーを毎回新鮮なままやっていけたら、面白い舞台になるだろう。
12名の「いろいろなおんな」楽しみながらやっていきたい。
(みそじん  岩堀美紀)
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2017年7月23日 (日)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート06

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古6日目。
13時 稽古場オープン。
掃除。
今日はまず、各話を仕上げていく作業。
台本上にはそこまで細かく書かれてはいなかったのだが、稽古を重ねて来た結果役者がだいぶ具体的に作ってきたので、それを反映させ後半に繋げる作業をした。
たった一言の返しに含むニュアンスをより深く、観客に分かりやすく伝えるように、
返しの反応が許容範囲の中でも、より狭めてジャストなはまりで返せるように探る。ただ、慎重にやるとかに重きをおくと、おきにいってしまうので、そうそう方法をとらないようにする。
それにより、変化した下りが後半にちゃんと繋がっているか、検証。
全ての話を見た結果、思いの外早く終わったので、通し。
衣装は各自好きにして、転換も実際にやりながら頭から通し。
こ返し後に通しをやると、今日は101、2分。
タイム的にはほぼ予定通り。
細かいミスは各々自覚ありとして、通し後のダメ出しは特にやらずに解散となった。
転換で不明瞭な場所があり、明日はそれも含めて確認する。
明日はサブテレニアンでの最終稽古だ。
それぞれ細かい調整や確認をして、新鮮に劇場入りできるようにしたい。
(みそじん  岩堀美紀)
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2017年7月22日 (土)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート05

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古5日目。
13時 やや前に稽古場オープン。
掃除。
今日は音響、照明、舞監など、スタッフ勢揃いで音あり衣装もありで14時から通し。
通し後、演出ノートをそれぞれに渡し、
先に転換の手を付けていく。
短編集なので、出はけものが多く、あれやこれや2時間以上かけて確認。
置き道具が大きく、12名全員が動くと次に出る人が身動きできない等、何度も調整。
見せ転にするため、出はけのスピードの調整もした。
当初はその場に絡むキャストは転換に関わらないようにする予定だったが手が足りず、結局何人かは自分の出る場も転換することに。
連日の暑さや稽古で、ここに来て少し疲れが出て来ている役者もみられるが、
転換稽古の後は、先程渡された演出ノートで指摘されたシーンをかえしていく。
疲れていても、日々キャストの意識は高まっていて、
今日も通しで新たにうまれた動きや感覚がいくつかあり、検証していく。
遊びを入れられるシーンには遊びを入れ、より自然に面白くなってきた。
やればやるほど発見があるようだ。
体調管理をしっかりして、明日も皆でとりくんでいきたい。
(みそじん  岩堀美紀)
Dsc_2099

2017年7月21日 (金)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート04

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古4日目。
13時 みそじんメンバー入り。
掃除。
季節がら仕方がないのだが、ちょうど入り口付近に毎日蚊だまりができていて、稽古場に入れないようにするのが大変だ。
スプレーをまきまくる。
事務作業諸々。
14時。抜き稽古キャスト入り。開始。
昨日やらなかった話をあたっていく。
演出が前回みていて、気になった所を抜粋して直していく。
役者のタイプによっての癖を的確に指摘していく。
言われていることはわかるが、それに対応できているのか、大体のクリアがされているのか、演出が既にあきらめているのではないか・・・等々、シーンによってかけている時間がかなりかわるため、色んな事を考える。
テキストにたいしての役者のサブテキストが足りていない所を確認。
短編集な為、より早い段階で役柄のキャラクターが分かりやすいように作りながらも、決して雑にはならず、丁寧に丁寧に作りあげていく。
受けての反応も意識的に直して作りあげていく。
少し補足しただけで、ぐんとそれぞれの芝居が変わってきた。
「より自然にを心がけながらも、あるポイントはより劇的に」
悩みの渦から抜け出せるとぽっと芝居が変わっていくのだが、1つ解決すると新たな疑問が浮かびまた停滞していく。
各話によって進み具合が違い、一進一退の作業が繰り広げられる。
兎に角、それぞれが自分の体におとしこんでなれていくしかない。
17時、音響さん入り。
ブリッジに使う曲等を実際に入れながら流し通し稽古。
誰かがいい芝居をしていると、観ているまわりが刺激を受けて、全体としてとてもよい稽古場になっている。
なんとなく転換のてを考え始めていて、明日はより具体的に付ける予定。
今日は稽古後、生年月日が同じキャストが2人いて、軽く誕生日祝いをした。
沢山笑い、沢山話し、明日もいい稽古になるとよい。
(みそじん  岩堀美紀)
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2017年7月20日 (木)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート03

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古3日目。
13時 抜き稽古キャスト入り。
掃除。
13時半板垣さん入り。
稽古開始。
今日は全話をやるのではなく、少人数で2話だけ徹底返し稽古。
ワンセンテンスずつ位の丁寧さで細かく細かく検証していく。
ニュアンスというか、言葉の音にかなりこだわって直していく。
特に本日のチームは動きがわりとあるチームなため、サブテレニアンにはいって実際の道具が入り、衣装も付け、やっと試せている事が多々あるようだ。
イメージの中だけでやっていたものが、現物と食い違っていて、新しくうまれた動きや意識もあるようだった。
大きな動きがあると、言葉がちゃんと届いてないことがあり、やっている気分になりがちなので、メリハリのある動きをしながらも、会話の密度を保つことが課題とされる。
もう一チームは極々簡単に言うと「とある人物が嵐のように話まくり、去っていく・・・」のだが、いかに魅力的にみせるか、一人でまくし立てても決して観客に嫌われないところを選んで突き進めるか、周りの受けている人々が観客の気持ちを代弁できているか、それはまくしたてている側も求められていることだが、どのチームにも共通する、
どこにでもある何気ないことをいかに自然にやりながらも舞台でやれるか。
観客をひきつけられるか、
・・・実はとても難しいことをやろうとしているのかもしれないが、突き進んでいくしかない。
・嫌な音を使わない
・一言一句
・変なところで切らずに一気に言う、ニュアンスではなく伝える
一方的にまくしたてる芝居を要求されながらも、会話の密度を保つ・・・というのは、なかなか大変なようで、
反応をみながらやっていると聞いているかわけがわからなくなり、段々自分がどこを話しているかわからなくなる、そしてもはやはなしたくなくなるようだ。
ただ、それを感じながらできているというのは、ある意味正解なので、
その感覚を保ちつつ、面白い方法とは何かを模索して欲しい。
自分の稽古待ちで観ている方も、色々と刺激を受けて、発見があるようだ。
明日は今日やらなかったチームから順に稽古予定。
明日も発見と積み重ねで密度を濃くしていきたい。
(みそじん  岩堀美紀)

2017年7月19日 (水)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート02

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古2日目。
12時半にユニットメンバー集合。
舞督 吉川さん入り。
実寸場ミリ。
セット置き。
掃除。
14時からそれぞれの話毎にキャスト入り。
まず、一番稽古時間が少ない最終話からチェック。
最終話に関しては、台本が渡されてから一番日数が浅いのだが、台詞に関してはほぼ問題はなく、ただ、まだまだ微妙なニュアンスで観客が受ける印象がかなり変わってしまうので、
微細な感覚が求められている。
ただ、こちらに関しては役者自身が自覚しているため、繰り返しより体に叩きこんで自分のものにしていけると確信している。
今回、演出板垣さんが欲しいポイントとしては会話の密度、芝居芝居していなくていかに自然で、かつリアリティーがあり、気がついたら物事が進んでいるように・・・というのがあるのだが、
役者の性(さが)なのか、よりこなれていくとどうしても全体的に劇的に盛ってしまう傾向にあり、
結果、演出家の想定している尺を越えてしまう。
効果的なポイントをどれだけ厳選して役者が納得してやれるか、「自然な事」を楽しめるか、それぞれが己とのせめぎあいをして、
それすら楽しんで稽古していきたいと思う。
(みそじん  岩堀美紀)

2017年7月18日 (火)

みそじん「いろいろなおんな」稽古場レポート01

みそじん vol.2「いろいろなおんな」作 演出 板垣雄亮
@下北沢OFF OFFシアター
サブテレニアンにて固定稽古場1日目。
13時半にメンバーまず集まり、管理者の赤井さんから説明をいただき、掃除。
14時 客演陣の入り。
全体集合し、説明。
今日は演出家不在、まずは舞台で使う小道具作りから始める。
いくつかの班に分かれ、作業。
お座敷公演からの常連組はすっかり馴染んでいるものの、今回初共演の顔ぶれもいるため、稽古以外のこういう時に意外な発見があったりして、よりキャストの息があってくるのではないだろうか。
今回は短編集ということもあり、絡まない人とはそのままになりがちだが、こんな時間こそ大事になのだろう。
賑やかにやるもの黙々と作業するもの、まさにタイトルどおり「いろんななおんな」が集まった公演になった気がする。
固定稽古場でどこまで本番劇場の空気感をつくりあげられるか、この一週間皆の頑張りどころだ。
休憩を挟み、通し。
演出から渡された演出ノートに基づき、それぞれが自分の課題を意識しながら取り組む。
終了後、語尾、イントネーション、抜け等、演出助手からチェック。
舞台監督兼美術の吉川さんがいらっしゃり、セットのソファー他を搬入。
一番最後に台本が上がってきた最終話がスペースを使って返し稽古。
他のチームは通した感想を交換しあって話し合い。
やりたいことがうまく噛み合わず、空回りしていること、演出家がいない時にこそ、試してみたかったこともあるのだろう。
各組毎にまだまだこなれ加減や安定感のばらつきがあるので、
各々が意識、自覚して明日からの稽古に繋げていきたいと思う。
この一週間できっとまだまだ大分変わっていくのだろうと思う。
12名の女優の化学反応を楽しみたい。
(みそじん  岩堀美紀)

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