« 2017年3月 | トップページ | 2017年5月 »

2017年4月

2017年4月30日 (日)

ソラカメ「熱狂パンク」稽古場レポート02

集中稽古に入り2日目。舞台監督さんがセットに近いものを組んでくださったので、今までの稽古よりも距離感や出ハケのタイミングなどが掴みやすくなりました。
昨日その中で通し稽古をすると、細かいミザンスに微妙にズレが生じてきました。今日は台本の中で、ここを見せたい、というところを中心に抜き稽古をしていきました。
今までの公演では、セットは1シチュエーションで建て込んだものだったのですが、今回のセットは抽象的でいくつかエリアがあり、その中であちこちでいろいろな場面を表現していきます。だからこそ見せたい箇所、人物を浮き立たせるのが難しいと感じているのですが、その一方で抽象的セットだからこそ楽しめること、どんなシチュエーションにもなりうるこの空間をいかに見せていくか改めて考えております。このように実寸のがセットに近いもので稽古をしていくと、どこに目がいくのかが分かりやすくなりとても有意義な稽古になっております。
今日の抜き稽古で、全体の流れ、ミザンス、転換など作品を作る上で大まかに捉えておきたいところにだいぶ整理をつけました。明日はまた、今日時間の都合で出来なかった気になる点の抜き稽古をやり、夜は通し稽古をやりたいと思います。

2017年4月29日 (土)

ソラカメ「熱狂パンク」稽古場レポート01

4/28よりサブテレニアンで稽古させてもらっております、ソラカメ作演出の岡本です。
ソラカメ第4回公演「熱狂パンク」3月中旬より稽古が始まり、小屋入りまで1週間を切りました。今までとは違い、今日から同じ稽古場で、実寸通りに毎日稽古していきます。
完全なるセットまではいきませんが、今までより具体的な場所での稽古です。平面でやっていた稽古よりも、距離感や段差など、目に見えて体感できるものとなり、役者の皆様も新しく考えることも増えているようです。
まず今日は、稽古場仕込みに追われバタバタとしていながらも抜き稽古をやり、その後通し稽古もやりました。初めての感覚は大きく、だからこそ見えてきたものも数多くあります。
稽古開始前に、ある出演者の1人が、「稽古場って尊いですね」という話をしていました。その通りだと思います。貴重な時間の中で、どこまで深く追求できるか。その空気感が流れる稽古場、とても尊いものだと思います。小屋入りは目前と迫っていますが、その感覚を噛みしめる時間はあるはずです。
今までこのような稽古場をお借りしてこなかったソラカメ。今回この機会はとても嬉しく、重要さを改めて実感する一日となりました。
明日からは、稽古と並行して別の場所でのセットのタタキや色塗りなどの作業が始まります。いよいよ近づいてきたと実感しております。
今日実寸で一回通しただけでまた見えてきたものがたくさんあります。それらを整理して、明日は抜き稽古、そしてまた通し稽古を出来ればと思っております。

2017年4月24日 (月)

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート07

4月23日
サブテレニアンに入って7日目。
今日で、この稽古場を離れる。
こういった環境で稽古ができてよかったと思っている。
小家主の赤井さんにこの場をかりて、感謝をいたします。
昼と夜に通す。
それから、トラックを借りて、モノを積み込む。
昼に通して、気になったところを1時間くらい稽古して、また、夜に通した。
昼の通しで、少し全体として余計な事が増えた気がしたので、もう少し全体をシンプルにシャープにしていきたいと伝える。
その分夜はシャープになった気がしてる。
作品は生モノで、その日によって違うし、時間によっても違う。
だからと言って、生モノだからと言って、色々な物をあきらめていこうとは思わない。
その日、その時間で行われる上演で、可能な限りの意思を持ちたいと思っている。
そのために、稽古で、上手くいった時ではなくて、上手くいかないって事を見続けてる。
谷底を見つめ続けてる。
本番はどうなるかもわからないけど、すこしでも底辺の底上げをできれば、この作品のナニカは感じてもらえるかもしれないと思っている。
いや、別に何かを感じてもらうためにやってるって事がすべてではないんだけど……。
でも、別に感じないでくれってわけでもないし……。
明日は劇場に入る、作品がこの先どう変化していくのか、楽しみではいる。

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート06

4月22日
サブテレニアンに入って6日目。
昼と夜に2回通した。
昼の通しで気になったところを合間で少し稽古をして、夜に通す。
夜は照明さんがきて、全体のトーンや、ここは劇場入ってから観てみて、どうするか?などの打ち合わせをする。
どうも戯曲の特性か、どこか役者さんの意識が抜け落ちると途端に解らなくなるというような感じがしてるので、その辺の処を役者さんに話して、作品の方向性を確認する。
ちょっと疲れもあってか、昼があんまり通らなかったなと思っていたのだが、夜はそんな風には感じなかった。
多分やってる本人たちが一番しっくりこなかった事をわかってるように思う。
日々問題が出て過ぎていき、また問題が出てって事を繰り返してる。
そのたびに調整したり、意見を求めたり、してる。
そういった事の積み重ねが作品の底辺を底上げすることにつながっているようにも思う。
本番になってしまったら、別物で、こっち側からは何もできない。
そのライブ感の中で、向こう側がライブ感を損なわないように、本番までこっち側で観て感じたことを言っていくことしかない。
役者さんは皆地道にやってる。
本番までその地道につきあっていければと思う。
稽古場での稽古は明日まで。
明日も通す。
作品の輪郭が見え始めた。

2017年4月22日 (土)

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート05

4月21日
今日は通しを2回した。
1回目の通しは、カラダが起きていなかったのか、少し、意識の濃度が薄いきがした。
その点を指摘して、2回目の通しをした。
感触としては悪くない。
徐々に作品の色が出てきたように思う。
役者が作品に向き合う集中力も増してきたように思う。
それに伴って、作品を作っていく、作業のスピードも急速に上がってきた。
不必要なものを削ったり、足したりする、作業を繰り返していく。
どんどんとシャープになっていっているように思う。
進むべき方向性も見えてきたように思う。
ここ数日は通しをして、気になる所を修正して、また通してって作業をしている。
作品の性質として、止めてダメだしをすることが得ではないと感じてるから。
合間で役者さんどうしで話しあう頻度が増えてきている気がする。
いい傾向だと思っている。
舞台上側で、何かをつかみ取ろうしている姿勢はいい傾向だなと思う。
稽古が進んできて、出てきた問題も見えてきた。
その辺はまだどうしたらいいのかってことを見つけられていないが、あきらめずに考えていこうと思う。
小屋入りまで、あと2日ある。
まだまだ、道のりは遠い。

2017年4月21日 (金)

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート04

4月20日
サブテレニアンに入って4日目。
昨日の稽古場が少し止まったので、どこで流れが止まるかを確認したくて、最初から通した。
昨日の通しに比べればだいぶ進んだように思う。
問題点も具体的になって、その辺の処を役者さんと確認をした。
意識の濃度の問題が何処で薄れていくか?とかそういった事を。
作品の輪郭みたいなものが見えて、少しだげ前進したように思う。
作品自体に暗転がほとんどないので、作品の流れの中で、各々の意識の濃度が何処か薄れていくと、途端に流れが停滞していく。
その辺の処を注意深く注意していければと思う。
やっと、通しが通ったなという感想を持った。
感触としては悪くはない。
それぞれの役者さんも自分が何をしたらいいのか?という事が明確になってきたように思う。
少し、疲れも見えてきた、その辺の調整も考えないとなと思っている。
作業の方向性としては、地道にだが、進んでいっているように思う。
作品の輪郭も見えてきて、あとは、その輪郭をどこまで、濃くするのか?しないのか?
といった作業も必ようになってくる。
その辺の線引きを考えながら、みつけていければと思っている。
進んだり、止まったり、繰り返しながら、あと2日、地道に作業を続けていこうと思っている。

2017年4月20日 (木)

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート03

4月19日
今日は照明さんにきてもらった。
通しを観て貰って、シーンごとのあかりの打ち合わせをした。
時間帯的にはどの時間とか、此処のシーンの照明の感じを迷っているとか、そういった事を話して、イメージをすり合わせていく。
舞台監督さんも来てくれていたので、舞台面の事について、少し意見を交わした。
そのまま問題がなければ、大きな変更になりそうだけれど、そっちにシフトした方がいのではないのかなと思っている。
今日は通しをしただけにした。
稽古が進んできて、もう一度、一人一人が台本に立ち返る必要があるのかもしれないと思った。
どうしたって、慣れが出てきたりして、意識の濃度が薄れてきたりする。
そこをどう修正していくか?
地道に進んだり、止まったり、戻ったりを繰り返して一歩一歩作業を進めるしかない。
稽古も残り少ないが、明日も作業を続ける。

2017年4月19日 (水)

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート02

4月18日稽古場レポート
サブテレニアンに入って2日目。
今日から、通しをしながら全体の流れの確認と合わせて、シーンの細かな修正を加えていく。
今回舞台セットは非常にシンプルになっている。
その分、モノやカラダをどこにどの向きでどうやって置くか?などを探る時間の割合がいつもの作品より多い。
何処に置いたって、構わないのだけれど、それを自覚的に置くか、ただ無意識に置くか?の違いはとても大きい。
できるだけ、空間の中の無意識を排除していきたいと考えている。
カラダ、モノを置く、モノに触る、そういった無自覚になりがちなものをできるだけ意識するように役者さんには注文を付けている。
その意識の密度をどれだけ濃くすることができるか?その辺の処をこの先の作業では重視していきたいと考えている。
今日は音響さんが来て、音響の打ち合わせもした。
素材を聞いて、意見を交わして、イメージのズレを修正できたと思う。
明日は照明さんが来る。
徐々に、どういった色の作品になっていくのか、輪郭が出てきたように思う。

2017年4月18日 (火)

ヘアピン倶楽部「遍在、或は、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」 稽古場レポート01

4月17日
劇場入りまで1週間後に迫った。
今日からサブテレニアンを借りて実際のサイズと実際のモノを持ち込んでの稽古に入る。
実際のモノの感触や手触りを体にしみこませていく作業を繰り返しながら、気になる所を修正していく。
問題を一つ一つ具体的にし、解決していくという地道な作業を繰り返す。
今回は特にカラダについて俳優と話し合う事が多い。
それは、呼吸であったり、体の向きであったりする。
肉体をどうやって複雑にして、意識的なカラダを持てるか?
というような事が一つのテーマとしてあるので、そこを突き詰めていければと思っている。
コトバとカラダをどう意識的にしていくか?
今までやってきたことの積み重ねとここからの積み重ねが重要だと感じている。
本番まで地道に作業を続けていければと思っている。
明日からは、通しをしながら、全体の流れを体に入れていく作業をしていく。

« 2017年3月 | トップページ | 2017年5月 »