« 2017年2月 | トップページ | 2017年4月 »

2017年3月

2017年3月 6日 (月)

舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」稽古場レポート07

本日はサブテレニアンの最終日、約1週間にわたり朝から晩までお世話になったサブテレニアンともお別れの時がきた。朝が来ると皆すっかり慣れたもので、粛々と準備が始まり、自主練習が始まる。演出家の稽古は昼過ぎからだが、少しでも芝居の稽古をしたい役者たちが9時からゾロゾロと集まってくる。柔軟体操をするもの発生練習をするもの様々だが、少しづつ気合いが入っていく。稽古は段々と芝居も固まり、演出家のダメ出しも本当に細かい調整だけとなってきた。やっと自信を持って小屋入りできるようになったと笑う演出のシライケイタ。その顔には疲労の影が見え隠れする。今回の舞台は劇団も違えば映画の役者もいる、ガチンコのオーデションで選ばれた20人の混成部隊だ。これをひとつにまとめあげたシライの苦労は計り知れない。もちろん役者たちにも計り知れない苦労があっただろう。明日はいよいよ劇場入り、幕が上がるまでもう幾ばくもない。
本日は稽古場最後の日ということで稽古場打ち上げが行われた。最初はバラバラだった20人の役者たちが、輪になり楽しそうに酒を酌み交わす。いつの間にかひとつのファミリーのようになっているのに驚く。
Photo

2017年3月 5日 (日)

舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」稽古場レポート06

舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」の通し稽古がサブテレニアンにて連日行われている。
ハードな稽古で役者にも疲れが見える。しかし皆一様に目はギラギラと輝いている。
今日の稽古には映画版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」の辻カメラマンが駆けつけてくれた。東奔西走し徹夜明けの辻さんだったが、通し稽古が始まると目が鋭く光る。効果音や音楽も入り、より本番に近づいた舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」は辻カメラマンの目にどのように映っただろう。稽古場からの帰り、駅へと向かう道すがら、ポツポツを感想を語る辻さん。元久役のタモト清嵐の成長が嬉しかったようだ。もちろん映画版のスタッフとして思うところはある、しかし舞台としてよかったと、いい残して仕事へと戻って行った。
通し稽古が終わると演出シライケイタの反省会が開始される。役者一人一人の一挙手一投足にダメ出しが入る。本当に細かいセリフの抑揚だったり、芝居中のアクシデントがあった時の対応の段取りなど、車座に座る俳優達の中央で自ら範を示しながら役者たちに語りかけてゆく。舞台が完成に近づいてきたようにみえる。
稽古が終わると製作の打ち合わせ、お客様の導線から受け付けの準備、楽屋の準備などいよいよ小屋入りが近づいて来た。本番まであとわずか。明日でお世話になった板橋サブテレニアンともお別れとなる。明日も朝から稽古場が開く。
Photo
これは余談ですが、辻カメラマン率いるハイクロスでは現在カメラマンを募集している。「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」でカメラマン界のアカデミー賞ともいわれる三浦賞を受賞した名カメラマンの元で修行するチャンスを見逃すことなかれ。
若松プロダクション
尾崎宗子

2017年3月 4日 (土)

舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」稽古場レポート05

開幕までいよいよ1週間を切った、本日のサブテレニアンベースはいつもと違う表情を見せる。
今日は関係者以外で初の観客が入るのだ。
1972年、あの山岳ベースで革命を起こそうとした学生たちと同じ年代の現代の学生たちが、無料招待で招かれて通し稽古を見学する。当時とは環境が違う彼らはどの様な気持ちでこの舞台を見るのだろうか。
真剣な眼差しで舞台を見つめる学生たち。役者もまた彼らと同じ世代。しかしこの舞台の稽古を始めた頃と今とでは確実に何かが変わっている。
観客が入ったせいか、いつも以上の高揚感と緊張感が高まる稽古場。
役者たちがそれぞれ思いのままウォーミングアップを始める。
本番さながらに衣装を着け、もの想いにふけるもの。ギリギリまで台本を確認するもの。目を瞑り空を仰ぐもの。
役者の緊張がこちらにまで伝わってくる。張り詰めた空気がピークに達っしたその時。演出シライケイタの号令がくだった。18時16分通し稽古が始まったーー。
Hpcofkdobkgojkcp
様々な角度から舞台を覗き込み、確認し、右手で素早くノートに殴り書くシライ。初日をむかえるまで細部の修正を加えていく。どんな隙も逃さずに鋭い眼光で見つめる様はさながら獲物を狙う生き物のようだ。全ては生きた舞台を皆で創り上げるため。
言葉の一つ一つの持つ意味、動きの一つ一つの意味を丁寧に、根気よく役者から引き出そうとするシライの演出に学生たちは惹きつけられていった。そして、初めての観客に自らの持てる最大限の表現をぶつける役者たち。彼らの心の中に小さくとも、灯をともす事が出来たのであろうか。
ーー20時15分本日の幕が下りた。
「良かった…」そんな一言を終焉後、誰かが呟いた。
若松プロダクション
尾崎宗子

2017年3月 3日 (金)

舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」稽古場レポート04

ついに本日はヨゴシをつけた衣装着ての本格的な通し稽古。本番さながらの通し稽古に役者は皆、少し緊張しているようだ。演出家シライケイタがいつもの調子でスタートをかける「いつでもどうぞ」、ノンストップで最初から最後まで、緊張の一瞬。
終わってみるとあっという間の約2時間8分、内容に触れることはできないが、濃密な時間が過ぎた。しかしここで終わりではない、ここから2時間以内に収まるように短くする作業が始まる。切り落として切り落として作品を完成に導いてゆく。
Photo
そして今日から消え物の準備。消え物は舞台上で食べられる食品等。実際に用意して稽古から食べられる。20人分の賄いと消え物の準備はプロデューサー自らがおこなう。まるで給食のおばちゃんになった気分。美味しいと食べてくれたので良かった。
本日は一日中雨、稽古していると雨のせいか天井から水が滴り落ちる。稽古場が大変な事に!雨漏りなのか、一大事にはならず稽古場が和んだ珍事となった。
本日は出演者以外のセリフなど音声撮りも行われた。映画版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」にリスペクトして、映画版にアテレコしたスタッフも参加。役者ではないスタッフがセリフを読むといういつもと逆の状況。プロデューサーも参加。先程まで目の前で演じていた役者達に囲まれながらの収録に、気恥ずかしい限り。演じるのを見られるのは難しいものだと改めて思いしらされた。
舞台版「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」開演まで残り1週間、泣いても笑っても幕は開く、後は覚悟あるのみ。
若松プロダクション
尾崎宗子

2017年3月 2日 (木)

舞台版「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」稽古場レポート03

決して広いとは言えない空間に、20人の役者が密集して存在している。前代未聞チャレンジだが、全員がこの場で生きることの難しさにも直面している。一人一人の立ち位置の細かい調整は10cm単位で修正され、どこまでも細かく詰められてゆく。朝から晩までぶっ続けの稽古が続く、、、。
Image1
演出のシライケイタの顔が曇る。とあるシーンがどうしてもうまくゆかない、何度やり直しても納得行くものにならない。シライケイタは時に怒り、時に諭すように役者に語りかける。「お前の持ってるものを見せてくれ」もっとできるはずだ。もっと、もっと、貪欲に役者に語りかける。時間はない、しかしこのシーンを流す訳にはいかない、じっくり語りひたすら役者から出るものを待ち続ける。それは演出家であり、役者でもあるシライにしかできないものだ。役者に求めるものハードルは何処までも高いが、もっとも役者に優しい演出家といえる。
小道具の制作も大詰め、山岳ベースを彩るロウソク、新聞、地図にこたつ、そして衣装。
Image2
本日は自ら着る衣装のヨゴシを役者自らが行う。舞台監督の号令のもと、一斉にヨゴシをかけてゆく。厳しい稽古から解放されたせいか、皆どことなく楽しげだ。執行部はあまり汚れない、下っ端ほど汚れるだろう。各自思案しながら自らの衣装を作り上げてゆく。これは若松孝二監督がいた時となにも変わらない若松プロのやり方だ。「自分が着るものを自分で用意しないで、役者がいい演技ができるか」懐かしい声を聞いた気がした。
若松プロダクション
尾崎宗子

« 2017年2月 | トップページ | 2017年4月 »