板橋ビューネ2016参加劇団インタビュー:ガクタミ「『カフカなのに笑える!!』そんな作品を目指しました。」
板橋ビューネ2016「ナンセンス」(http://itabashi-buhne.jimdo.com/)に参加する劇団に、劇団の軌跡や、みどころについて、別冊サブテレニアンがインタビューをいたしました。おのおのの劇団の魅力に気付かされる点が数多くありました。ぜひご一読ください。
MARCO 今回がこの劇団の初公演です。私の「カフカの作品がやりたい」という願いをきいて、集まってくれた人たちです。
---板橋ビューネ2016に参加した理由を教えてください。
MARCO 去年のUー25にも参加して、自分と同年代の演出家の作品に触発されました。自分ももっと表現を広げたいと思い、今年のUー25にも参加することにしました。
---去年のU-25では、「劇団さぼてん」として、岸田國士氏の「命を弄ぶ二人」を演出されましたね。
MARCO 劇団さぼてんは、U-25の為に集まったメンバーだったので、その後は解散という形をとりました。今以上に、演出について右も左も分からなかったので、メンバーの方には大変な思いをさせてしまったと思います。でも、あの経験がなければ、今ほどもっと演劇について学びたいとは思わなかったように思います。
因みに、去年「劇団さぼてん」で出演した田中さんは、今年はペリカン船の演出家として、同じUー25に参加されています。
---今回のテーマ「ナンセンス」について、感じたことを教えてください。
MARCO 普段あまり馴染みがないので、焦りました。募集要項の例に挙げられていた作家の作品をいくつか読んでみました。ルイス・キャロルの不思議の国のアリスと鏡の国のアリスは家にあったので、「ナンセンスってなんだろう」と思いながら、読み直しました。いろんな作品を見てみると、ユーモア溢れる表現が沢山あって、舞台上で表現出来たら楽しそうだなと思いました。
---カフカの「変身」をえらんだ理由は何ですか。
MARCO 最初は作品を探すのに苦戦しました。U-25のプロデューサーの岡田和歌冶(雲の劇団雨蛙)さんからカフカもナンセンスだと聞いて、学生時代に思い入れのあったカフカの変身に決めました。
---今回のみどころを教えてください。
MARCO 「カフカなのに、笑える!!」、そんな作品を目指しました。グレーゴルがどんな姿になったのか。想像しながら楽しんで頂ければと思います。
---好きな劇団、劇作家、演出家、俳優など、演劇の分野でのお気に入りがありましたら教え下ください。
MARCO 安部公房さん。現実とは違う世界観の中に、でも現実的なところがあって、グサリと心に来るような出来事が起こるところが好きです。
学生時代、仲間と「半腸人類」を上演した時に、医者役で出たことがあるんです。その時は他の作品を探したりすることはなかったのですが、最近、作品を読んで「面白い!」と思いました。最近のマイブームは安部公房の作品探しです。
---好きな音楽、本、人物など、演劇以外の分野で影響を受けたもの(人物)がありましたら教えてください。
MARCO ドストエフスキーの「罪と罰」と太宰治の「人間失格」。
かっこよくない、人としてダメな主人公の話が好きです。特に、飾りのない人間を描いているこの二つはお気に入りです。
---演劇を好きになったきっかけはなんですか。
MARCO 宝塚の舞台を見たことです。舞台って面白いと思ったのは、これがきっかけでした。
題名は覚えていないのですが、和風ファンタジーの作品でした。確か小学校高学年くらいの時に見たと思います。実家が田舎で、プロの舞台に触れる機会が殆どなかったのですが、親を説得して、新幹線で博多座まで連れて行ってもらいました。最近では、いろいろな舞台を見られるので、宝塚は見に行かなくなってしまいました。最後に見たのは2年前くらいでしょうか。
---演劇を始めた頃、大変だったことはなんですか。
MARCO 高校生の頃、大会の前日に台本が出来上がり、当日も本番ギリギリまで稽古するということをよくしていました。
---大変な経験をされてきたのですね。今回はどんな舞台になるのでしょうね。お忙しいところ、質問にお答えいただき誠にありがとうございました。上演を楽しみにしております。
(文責:さたけれいこ)
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