Ammo 稽古場レポート02
本日はサブテレニアンにてスタジオ稽古2日目。必然的に稽古場レポートも二日目になります。前作「Lucifer」もサブテレニアンで稽古をさせていただきましたが、その時はボスニア・ヘルツェゴビナ内戦の話でした。旗揚げ公演に選んだテーマとしては本当にいかれていますね。
今作「ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー」はブラジル、リオデジャネイロのファヴェーラ(スラム)の物語です。ボスニア・ヘルツェゴビナほどではないにしろ、マニアックなテーマですね。決して身近とは言えないと思います。なぜこのようなテーマを選んだかというと、日本で巻き起こっている小さな渦がもっと拡大して起こっている場所であるからです。
一昨年秋頃は「ヘイトスピーチ」という言葉が市民権を得た時期で、身近な隣人に対する悪意というのがいかに恐ろしく、そしてどうしようもないかというのを考える時期でした。その時に、肌の色も人種も変わらず、ただ自己認識のみの「民族」で互いに隣人同士が殺しあうという悲惨な内戦を経験したボスニア・ヘルツェゴビナは最適で(少なくとも自分にとっては)ありました。
今回のテーマは「貧困」です。「貧困を見た時の私たち」と言い換えてもいいかもしれません。「貧困」と言っても演劇人にありそうな洋服が買えないとか、携帯が止まったとか、そんな話ではありません。生まれながらに地の底にいるような圧倒的な貧困。それについて考えてみたいと思っています。詳しくは次回。
南慎介(Ammo/Minami Produce)
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