スポンジ『魚のいない水槽』レポ06
6日目
通し稽古。スタッフも揃っている。当然と言うべきか、予想通りというか、初めての通しと云うこともあり、皆ガチガチに緊張していた。そのため、稽古でうまくいっていたテンポの良い台詞も、ところどころに間が空き、ペースが崩れているのが顕著に分かる。
これは仕方ないと思う。むしろ、必要な課程だとも思う。
役者自身が、気持ちいいテンポと、気持ち悪いテンポ、そのどちらも知ることが大事なんだと思う。
気持ち悪いなと思うことで、自分なりの埋め方を考えていくようになるのだと考える。
最初から完璧を求めるコトはないんだと思う。稽古終了後、役者には個別に駄目出しをする。駄目出しと云うのは字の如く駄目な部分を役者に伝える作業なのだが、僕はそれを全体で行わず個別に駄目を出すと云うやり方にしている。それは役と云うのは1人、1人役割が違うしこれを全員で共有する必要がないと思うからだ。以前は全体で駄目出しをしていた時期もあったのだが、やはり人数が多いと一方的にこちらが伝えるだけになってしまいがちになる。逆に駄目出しを個別でやる分、時間も掛かるのだが、話しをしていくうちにその役者が何故、そうやったかを知ることも出来るしもう1つ深い事を話すことが出来る。大事なのは、その役の背景の部分でそれをより深い所まで話すことによって役も 立体的になる。勿論、二人の掛け合いのテンポとかテクニカルな部分はその二人に一緒に伝えるし、返し稽古で出来る所はその際に伝える。そのやり方の方が今の僕の作品にはあっているように思える。
今日通してみて改めて見えることも多々あった。演出プランを変えるシーンなど発見でき収穫を得ることが出来きた。その部分はメモをして自宅へ持ち帰り再度、練る事にする。
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