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7/17(日)、劇団鋼鉄村松『鋼鉄の処女』の公開稽古が行われました。
ワンシーンをある程度流しながら、演出家が気になる所を止め、一言二言ダメだしをして、また再開する。作品は壮大なお話で役者も熱く演じているのですが、稽古場は意外とクールな雰囲気でした。座組全体が息の合った稽古場でした。
劇団鋼鉄村松『鋼鉄の処女』
日時 2011年7月 22日(金) 19:30
23日(土) 14:00/19:00
24日(日) 14:00/19:00
場所 シアターグリーン BOXinBOX THEATER
TEL:080-4125-4462(鋼鉄村松)
E-mail:officeiron@yahoo.co.jp
☆Corich チケットでも取り扱い。
キャスト
ボス村松 鬼山亜紀子 (同人舎プロダクション) ムラマツベス 柳瀬英理子(東京SaVannaT's)
村松かずお ニシハラフミコ 松井さん 藤本かな子(東京SaVannaT's) キラー村松Jr.
廣岡篤(ナンブケイサツ) 村松ママンスキー 八幡眞理 仲田正道 千頭和直輝 荒井啓人 福満瑠美
スタッフ
作・演出 バブルムラマツ 照明 村田照征 舞台美術 K.sekiguchi 大道具 廣岡篤(ナンブケイサツ) 宣伝美術 木原萌美 写真 児玉結 人形制作 バブルムラマツ 広報 星野麻衣子
制作 田村淳朗 and officeiron
劇団鋼鉄村松 http://www008.upp.so-net.ne.jp/koutetsu/index.html
6/25(土)、26(日)、劇団満塁鳥王一座『キル兄(あん)にゃとU子さん』(作・演出/大信ペリカン)が上演されました。
3.11後、東北ではあらゆるものが停滞し、それは舞台芸術も例外ではありません。あの日以来、福島で作られた演劇が上演されるのは初めてで、歴史的な瞬間となりました。
舞台にはミニチュアの町が浮かんでいる。「U子さんの町にはキル兄にゃが住んでいる。彼が切り刻み、撒き散らした新聞紙はU子さんの町に降り積もっていく。新聞紙はまだ底をつきそうにない」冒頭、福島県の大きな事件小さな事件を記した年表が2011年から遡って読み上げられていく。今起きたと思っていたあの事故が40年前から営々と続いていた歴史の帰結であることが痛烈に示される。台本には女1、女2、男としか記されない無数の市民がそれぞれのU子さんを捜している。でもU子さんは見つからない。U子さんはどこかへ行ってしまった。時として詩が読み上げられる。それは彼らの根っこであり、それはU子さんがいた日常に繋がっていた。突然流れる緊急地震速報。彼らは思わずミニチュアの町の下に潜り込む。キル兄にゃが撒き散らした新聞紙を手に取れば、それは全て無数のU子さんの無数の死亡記事。ラスト、たなばたさまを演奏しながら、男が「2012年、2013年、2014年・・・」と未来の年を叫び続けるが、メロディにかき消されていく。震災は終わっていなし、これから永遠に続いていくことを強く示唆する。
彼らは反原発を唱わないし、無能な政府をあげつらうこともしない。世間に皮肉を言うこともない。ただ確かにそこにいた。彼らは決して演技がうまいわけではない。ただ堪えていた。それは役者でありフクシマで生きる人間であり。終演後、サブテレニアンでは初めてのダブルコールが起きた。そこに役者がいて、演出家がいて、スタッフがいて、観客がいた。そういう小さな奇跡があった。
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